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失敗しないリフォームプランの立て方(3/6)

心から満足できるリフォームのために必要なものとは?

2016/01/25 森田祥範

念願のリフォームを果たしたのに、毎日の暮らしは思ったほど快適にならなかった…。リフォーム経験者のなかには、残念ながらこのようにいう人もいます。原因はどこにあるのか。本項を読んで、家族全員が心から満足できるリフォームを目指してください。

失敗でも成功でもないリフォームとは?

「憧れの対面式システムキッチンにリフォームしたのに、ここで毎日調理するのは、期待したほど快適でもなかったのよね…」とは、最近リフォームしたAさんのひとりごとです。

 Aさんは決して、リフォームに失敗したわけではありません。リフォーム業者は親切丁寧に対応してくれたし、自分たちのリクエストはほぼ100パーセントかなえてくれたし、予算だってなんとか当初の計画通りに収まりました。でも、リフォーム前に期待していたほど、日々の生活は便利で楽しくはなりませんでした。

 Aさんがリフォームに心から満足できない理由。それは、「対面式システムキッチン」というハードウェア(設備)にばかり目がいってしまったからです。対面式システムキッチンを導入して、どんな料理をつくりたいのか。あるいは、食事の時間を家族とどう過ごしたいのか。そんなソフトウェア(使いこなし)についての要望やイメージを事前にしっかり持っていれば、もっと別の形のリフォームがあったはずです。

リフォームではハードよりソフトが大事

 Aさんの場合、順序が逆でした。導入する厨房機器を初めに決めるのではなく、どんな調理時間や食事時間を過ごしたいのか、自分や家族のニーズを先に決めるべきだったのです。そして、そのニーズをまずリフォーム業者に相談していれば、キッチンについて別の選択肢を提案してくれたかもしれません。

 たとえば、調理中も子どもの様子を見守っていたいのであれば、対面式カウンターキッチンは有効です。でも、娘さんと2人で楽しく調理したいのであれば、むしろアイランド型のほうがよかったかも。あるいは、調理中もテレビを見ていたいのであれば、テレビ設置用スペースをキッチンに設けるだけでよかったかもしれません。

 リフォーム業者は長年の経験から、数多くの施工事例やアイデアに通じています。住人側がニーズを業者に的確に伝えることができれば、一般の人には思いもよらない妙手を提案してくれることもあります。だからこそ、リフォームはカタチから入るのではなく、まずニーズや要望から。専門業者が持っているせっかくのノウハウを活用しない手はありません。

「こんな暮らしがしたい」を明確にイメージする

 これからリフォームプランを立てようという人は、自分たちの住まいに対する不満や要望を、できるだけ細かく書き出してみましょう。

 たとえば、住まいに関してよく聞かれる不満には次のようなものがあります。

・洗面所が寒くて、冬の身支度や入浴が億劫だ
・洗面所が狭くて、毎朝家族同士押し合いになる
・浴槽も浴室も狭くて、ゆったり入浴できない
・キッチン天板の高さが低すぎ、長く立っていると腰痛になる
・コンロの数が少なくて、効率よく調理できない
・お風呂の追い炊きができないのは不便だ
・リビングの引き戸が重いので、ドアにしたい
・玄関の収納スペースが足りない

 こうした不満だけでなく、「こんな風にしたい」という要望も忘れずに。たとえば「木々の緑を見ながら入浴したい」とか。「いつでも気軽にバーベキューできるスペースがほしい」とか。

 たとえ実現がむずかしそうな要望でもかまいません。なぜなら、優秀なリフォーム業者であれば、きっと代案を思いついてくれるはずですから。

 たとえば、浴室の窓の外に木々を植えるのがむずかしければ、浴室周りのデッドスペースに観葉植物置き場をつくってくれるかもしれません。あるいは、庭でバーベキューするのがむずかしくても、キッチンのレンジフード下に七輪を置けるスペースを設けてくれるとか。

 ただし、図面や写真だけでは実際のサイズや使用感がわかりにくいので、メーカーのショールームへ行って確認することをおすすめします。ショールームはあらかじめ予約を入れておくとスムーズに対応してくれます。ただし土日は混み合いますので、休館日以外の平日に予約することをおすすめします。

 大切なのは、「自分たちはこんな暮らしがしたい」というイメージをしっかり持つこと。それがよりよいリフォームへの第一歩になります。

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