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快適な住環境を実現するために(5/6)

快適な暮らしを実現する内装材の選び方

2016/01/29 山田章人

せっかく家を建てても、「部屋のなかが埃っぽい」「具合が悪くなる」というのでは快適な生活は望めません。今は技術も進歩し、さまざまな素材が内装に使われています。そこで、快適な暮らしを実現するための内装材の選び方を紹介していきます。

まずはシックハウス対策を

 内装材選びを失敗してしまったときに起こるのが、シックハウス症候群です。

 内装材から発生するホルムアルデヒドなどの化学物質が原因の体調不良ですが、いまは建築基準法により使用制限されています。ホルムアルデヒドについてはF☆☆☆☆等級のものを使用し、限りなく放散量が少ない素材で内装を施します。

壁・天井は豊富な種類から選べる

 壁や天井の仕上げは、さまざまな種類から選ぶことができるので、自分のイメージに合った素材を使いましょう。

 まずは、壁紙(クロス)と呼ばれる素材です。これが、合成樹皮や布・和紙などで仕上げる方法で、施工のしやすさとコストの低さからよく使われています。そのほか、漆喰などの塗り壁仕上げや高級感のある木材仕上げ、機能性を重視したパネル化壁材などがあります。

 天井については、基本的に壁と同じ仕上げ方法になりますが、ロックウール吸音板など吸音性の高い素材を使用する場合もあります。

床材は用途と好みで選ぶ

 家のなかでいちばん触れている時間が長いのが、床です。その床の素材には、耐久性・快適さ・見栄えなどさまざまな要素が求められます。

 そして、どの素材を選ぶかは部屋の用途によって変わります。裸足で歩くことが多い場所や水回りなど、ライフスタイルに合わせて選んでいきます。

 和の雰囲気を出すのであれば畳です。和室はもちろん、リビングの一角に何枚か敷くだけでも雰囲気が変わります。カーペットは和・洋どちらにも合います。最近は、防ダニ加工を施している商品も販売されています。

 水回りは、耐水性・耐摩耗性に優れている天然石や自然素材で作られているリノリウム、クッション性のあるクッションフロアやコルクシートを使います。どの素材も水に強く、汚れを落としやすいというメリットを持っています。用途は変わらないので、好みで選びましょう。

フローリングの種類

 最近の床材で最もポピュラーなのがフローリングです。そのフローリングには、大きく分けて2つの種類があります。

 まず、無垢フローリングと呼ばれている素材は、耐久性が高く傷がついてもやすりをかけると新品のようになるのが特徴です。1本の木からつくられるので木材のよさがそのまま床材に活かせますし、幅広い樹種からセレクトできます。ナラ・カエデなどの広葉樹は硬い木が多いことから、より耐久性が高くなります。一方、スギ・ヒノキのような針葉樹は衝撃の吸収性に優れ、裸足でも温かみを感じられます。

 無垢フローリングは、温度や湿度の変化により伸縮する素材なので、あらかじめ隙間をあけて張っていきます。一般的には、含水率が12~15パーセントのものを使います。

 もうひとつが、複合フローリングです。無垢フローリングに比べ、収縮・変形が少ないことから床暖房など温度の変化が激しい場所で使われます。

 一般的な複合フローリングは、表面の化粧単板の厚さが1ミリメートル以下ですが、なかには3ミリメートルほどの厚さのものがあります。この素材は、質感と変形のしづらさを併せ持っているので、無垢フローリングのよさも感じられます。土足で使えるくらいの耐久性を持っているのも特徴です。

 このように内装材にはさまざまな種類があるので、どの部屋にどの素材を使うかは、イメージと実用性の両方を考えながら選んでいきましょう。また、専門的な知識が必要なこともあるので、わからないことはすぐに業者に相談するようにしましょう。

 材料によって金額もさまざまですが、壁紙は別としてその他の材料は最初の設計段階で厚みまで計算しています。工事中の変更は、あとになればなるほどむずかしいので、できるだけ避けましょう。そうならないためにも、設計の前段階から住まいのイメージをもって、それを実現する材料として設計者に相談していきましょう。

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