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契約・工事で知っておくべきこと(4/9)

消費電力を抑えた家にするための知恵

2016/01/29 山田章人

省エネを実現するには、電気の使い方を考えなければなりません。日本の住宅において、冷蔵庫・照明・テレビ・エアコンが消費電力の4割を占めているといわれています。これらの電化商品で、どのように省エネを実現していくかを考えてみましょう。

「省エネラベル」をチェックしよう

 家庭で効率的な省エネを図るには、電力を消費する機器を知ることが大切です。その機器のなかでも、かなりの電力を使用するエアコンを例にして話を進めていきましょう。

 エアコンを選ぶときには、どれくらいの部屋の広さに対応しているかはもちろん、省エネ性能もチェックしたいもの。そのような時は、「省エネラベル」を参考にしましょう。

 この省エネラベルには、エネルギーの消費効率を示す「APF(通年エネルギー消費効率)」が記載されています。この数値が大きいほど省エネ性能が高いのですが、目安として「6.0」以上であれば十分だといわれています。

 同時に、製品区分ごとに定められた「省エネ基準達成率」や、1年間使用した場合の電気料金の目安なども記載されているのでチェックしておきましょう。

 また、エアコンには「壁つけ」と「埋め込み」の2種類のタイプがあります。埋め込みはすっきりした見栄えにはなりますが、壁つけのように簡単な交換ができないので、どちらにするかは慎重に検討しましょう。室外機については、近隣の迷惑にならないような位置に設置するよう配慮しましょう。

LED照明を使う際の注意点

 エアコンや冷蔵庫同様、照明器具の電気消費量もかなりのものなので、同じ明るさで消費電力が少ないものを選ぶよう気を遣いましょう。

 現在、一般的になってきているのがLED(発光ダイオード)照明です。これは、消費電力が少なく寿命が長いことが特徴で、同じ明るさの白熱灯と比較すると、消費電力はおよそ8分の1で、寿命は4万時間…、1日10時間使用しても10年間交換不要といわれている照明です。

 確かに省エネの観点でいうとLEDは優れている部分が多いのですが、「暗い」「重い」などの不評が出ていることも事実です。というのも、LEDの光は正面にしか出ない構造なので、白熱灯・蛍光灯のようには拡散しません。そこで、広い部屋を明るくするには、向きを工夫したり複数のLEDを取りつけたりして明るさを確保しなければいけません。また単価も高いことから、コスト的には高くついてしまいます。

 以上の観点から、頻繁に点灯・消灯する場所は白熱灯、長時間点灯する場所や交換しづらい場所はLEDなど、場所によって種類を変えることで省エネを図るのがおすすめです。

オール電化住宅は省エネにつながるか

 最後にオール電化住宅について触れておきます。オール電化住宅とは、キッチン・給湯などこれまでガスを使用していた設備についてもすべて電気で賄う住宅です。ガスコンロのかわりにIHクッキングヒーターを、ガス配管のかわりにエコキュートを使用しています。

 IHクッキングヒーターは防火上の制約がなくなることから、アイランドキッチンやオープンキッチンなどで広く使用されています。ただ、IHに対応していない調理器具もあるので、使用前に確認することを忘れずに。

 ガス代の分も電気代に乗って来るので、電気代の節約のためには工夫が必要です。そのひとつのアイデアが太陽光発電との併用。電気料金が割高になる昼間は太陽光発電の電気を使用し、電気が余ったときは買い取ってもらうこともできます。各電力会社が専用のメニューを作成しているので、チェックしておきましょう。

 また、家全体のつくりでも、自然光を多く取り込む間取りで昼間の照明代を節約したり、断熱性を高めてエアコンの使用時間を短くしたりするなど、少しの工夫が電気代の節約につながります。

 住宅で使うエネルギーのなかで、もっとも多くを使うのは、日本ではダントツで給湯です。お風呂文化がある日本ならではなのですが、この給湯を電気でするのか、ガスでするのかによって省エネ度が変わってきます。

 電力会社は、「エコキュートは熱効率もよく省エネ」といいますが、実際はどうなのでしょうか。エネルギーを熱に変える効率はガスよりもよいのですが、貯めたお湯を保温するときに使うエネルギーが大きいため、トータルで考えると、どちらかというとガスのほうが効率がよいのです。

 よって、都市ガスがある地域では、エコキュートよりガスでの給湯のほうがいいでしょう。プロパンガスの地域では、エコキュートも選択肢に入ります。ただし、電気給湯器は熱効率が非常に悪く、省エネの観点からはおすすめできません。

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