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引き渡しの際に注意すべき点(1/3)

竣工検査で手直しすべき箇所が見つかったらどうする?

2016/01/30 菅 正秀

ついに完成したわが家。建物が完成(竣工)すると、完了検査を行ない、検査済証が交付されます。その後、建て主が立ち会う竣工検査が行なわれるのですが、このときに修正部分が見つかった場合はどうすればいいのでしょうか?

竣工検査で仕上がりをチェック

 検査済証は、業者が竣工後4日以内に「工事完了届」を建築主事等に提出し、建築主事等は建築確認申請時の設計図通りに完成しているかをチェック、問題がなければ工事完了届提出後7日以内に発行されるものです。この検査済証がなければ、建物を使用することはできません。

 そして、建て主の立ち合いのもとに行なわれる竣工検査では、主に仕上げのチェックが行なわれます。そのほか、建具類の開閉や設備の操作指導などを行ない、手直しが必要な部分があれば引き渡しまでに修繕してもらうことになります。

 この検査で特段瑕疵が見つからなかった場合でも、主要構造部において竣工時にすでに瑕疵が生じていたと考えられるものについては、竣工後10年以内に限り施工者の責任で補修することが法律で定められています。

 これは、「新築住宅の10年保証」と呼ばれる「新築住宅の瑕疵担保責任に関する特例」制度で、施行者が保険に加入することが義務づけられているものです。

引き渡し時にチェックすること

 竣工検査時に修繕する必要があった場合、その工事(駄目工事と呼ばれています)の終了後に引き渡しとなります。引き渡し時には、出入り口の鍵・引き渡し証明書など紛失すると大変なことになる大切なものがたくさん渡されますので、保管場所を決めておきましょう。

 引き渡し時には、以下の項目をチェックします。

(1)外装のひび割れ・傷・汚れ
(2)内装の傷・汚れ・へこみ・きしみ
(3)設備の動作状況

 これらに問題がなければ、「引き渡し確認書」に署名・捺印をし、引き渡しの完了となります。前述の通り、大切な書類をたくさん受け取るのですが、一般的には以下の内容となります。

(1)完成図面(平面図・立面図・配置図・仕様書・配管図・電気配線図)
(2)建築確認済証
(3)検査済証
(4)瑕疵担保責任保険証券
(5)設備の取扱説明書・保証書
(6)地盤調査データ・保証書
(7)アフターサービス保証書

 新しい家を前にすると、このような書類のことは後回しになりがちですが、これらの書類のチェックを怠ると後のトラブルの種になってしまいます。書類をもらったらすぐにチェックし、不明点は問い合わせましょう。特に保証に関する条項は、この時点で明確にしておく必要があります。

 そして、しっかり確かめておきたいのが完成図面です。工事途中に発生した変更点が図面に反映されているのかチェックしておきましょう。これが反映されていないと、将来的にリフォームをするときに面倒なことになりますので、忘れずに行ないましょう。

登記は1カ月以内に行なう

 そして仕上げとして、引き渡しから1カ月以内に建物の表題(表示)登記を行ないます。次に保存登記、登記済証(権利証)の交付を受けます。そのほか、金融機関から融資を受けた場合は、抵当権の設定登記も必要になります。

「そんな法律や登記には詳しくない…どうしよう」という人がほとんどだと思いますが、これらの登記は専門知識が必要ですので、表題(表示)登記は土地家屋調査士に、保存・抵当権設定登記は司法書士に手続きを依頼するのが一般的です。

 この専門家への依頼は、自分で探して行ってもいいですし、施工主に紹介してもらっても構いません。自分で安くすむ専門家を探すという方法もありますが、施工主に依頼したほうが細かい手続きなども自分でやらずにすみますので時間の短縮にはなります。また、施工主に依頼した場合でも、施工主に支払う手数料は発生しない場合がほとんどですので、まずは相談してみましょう。

 補足ですが、これらの登記とは別に市役所等に住居表示の申請をします(施工者が完成前にやってくれます)。住居表示は行政が1ブロック毎に一定の間隔で番号をつけていますので、建て替えの場合など、同じ場所であっても玄関の位置が大きく変わった場合には、元の番地と変わることがあります。ちなみに。大阪市では、行政が玄関位置を確認後、番地を付与し、表示表(プレート)を発行しています。

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