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失敗しないリフォームプランの立て方(4/6)

耐震補強は2つのポイントで考える

2016/01/25 森田祥範

築20〜30年の一戸建てをリフォームする際、誰もが不安に思うのは「わが家の耐震性は大丈夫か?」ということ。地震大国ニッポンに暮らしている以上、中規模〜大規模地震は避けられません。本項では、リフォームの際の耐震補強について考えます。

あなたの家の耐震性は?

 あなたがいま住んでいる住宅は、大地震に耐えられる家でしょうか。それを判断するひとつの基準になるのが、「1981年以降に建てられた家かどうか」ということ。より厳密にいえば、「1981年6月以降に建築確認申請が出されたかどうか」。

 別項でも解説したとおり、建築基準法は1981年6月に改正され、より厳しい耐震基準が設けられました。

 一例をあげれば、木造住宅の場合、以前の基準に比べて耐力壁の必要量が2倍になりました。耐力壁とは、大きな横揺れに耐えられるよう、柱と柱の間に斜めの突っ張り棒(筋交ーすじかい)といいます)を2本、×状に入れた壁のことです。阪神・淡路大震災後の2000年6月の建築基準法改正では、耐力壁を家の四方にバランスよく配置するよう求められています。

 また、耐震性を見る簡単な自己診断法として、次のようなチェック項目もあります。いずれも「いいえ」のほうが耐震性は高くなります。

・いままでに床下浸水や大地震などの災害に見舞われたことがあるか?
・増改築をしているか?
・シロアリ被害に遭っているか?
・上から見た家の形が凸凹の多い複雑な形をしているか?
・大きな吹き抜けはあるか?
・1階と2階の壁の位置がずれているか?
・1階の壁の量が家の四方でアンバランスになっているか?
・屋根材に重い本瓦を使用しているか?

 床下をのぞいてみて(和室の畳を上げて床材をめくってみる、台所に床下収納庫があれば外してみる)状態を確認することも重要です。

 とはいえ、生兵法は大けがのもと。自己診断ですますのではなく、1981年6月以前に建てられた住宅は、一級建築士の資格を持つ専門家の耐震診断を受けることをおすすめします。

耐震補強のポイント(1) 土台の強化

 さて、耐震診断の結果、「いまの家は耐震性に問題アリ」となったとしましょう。その場合、リフォームで耐震補強するにはどうすればいいのでしょうか。

 耐震補強のポイントはふたつ。土台の強化と1階の壁の強化です。建坪30〜40坪の一般的な2階建て木造住宅の重量は、基礎部分をの除いて30〜40トンもあります。これだけの重さを土台が支えるわけですから、土台周辺の強度が重要になってきます。

 土台とは、コンクリートの基礎部分に水平に固定される角材のこと。土台と基礎はアンカーボルトという長さ40センチメートル程度の鋼鉄製のボルトで固定されています。構造上、このアンカーボルトはきわめて重要ですが、築20〜30年の家では土台の部分が腐食していたり、アンカーボルトの数が不足していることがあります。

 アンカーボルトがなぜ不足しているかというと、新築当時だった20〜30年前はいまほど耐震性が重視されていなかったためです。こうした不備がある場合には、腐食した土台の木材を取り替えたり、ホールダウン金物やかど金物などを追加して補強しなければなりません。

 この土台に対して垂直に固定されているのが、建物を支える柱です。土台と柱の接合部も、山形プレートなどで補強しておくと安心です。特に建物の四隅の通し柱は、かど金物やホールダウン金物でしっかり固定しておくべきです。

耐震補強のポイント(2) 1階壁の強化

 阪神・淡路大震災では多くの木造住宅が倒壊しましたが、倒壊した家は一様に1階の壁が弱かったとか。耐力壁がきちんと配置されていなかったため、横揺れという水平方向の力に耐えきれず、1階部分だけが潰れてしまったようです。

 そこで耐震補強のふたつ目のポイントは、1階の壁の強化です。筋交いの入った耐力壁が1階の四方にバランスよく配置されていればいいのですが、築20〜30年の家の場合、筋交いの上部が桁(梁と直角に交わり梁を支える横材)に届いていなかったり、筋交いの下部が土台に届いていなかったり、筋交いが1本しかないことがあります。

 このように筋交いに不備がある場合は、ブレースという鉄筋製の筋交いを追加したり、筋交いの足下を筋交いプレートなどで補強するのが有効です。柱と柱を補強用合板で連結して張力を持たせるだけでも、かなりの補強になります。

 こうした耐震補強にかかる費用は、土台の補強でおよそ25万円から。外壁2面に金物とブレースを入れる耐力壁の工事が50万円から。これに合わせて、2階の床もブレースを入れるなどの補強をしておけば、耐震性は格段に高まります。2階床の補強工事はおよそ40万円からです。

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