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フラット35と一緒に利用することが可能

財形住宅融資とはどんなローンで誰が利用できるのか

2016/01/04 小島淳一

「財形住宅融資」は、会社員や公務員など、勤務先で給与天引きの財形貯蓄をしている人が利用できる公的住宅ローンです。利用するにはいくつか条件があるので、まずは自分に利用資格があるかどうかを確認しましょう。

「財形住宅融資」とは?

「財形住宅融資」は、会社員や公務員など、勤務先で給与天引きの財形貯蓄をしている人が利用できる公的住宅ローンです。貯蓄したお金を還元するという仕組みで融資が行なわれています。「一般財形貯蓄」、「財形年金貯蓄」、「財形住宅貯蓄」という3種類の財形貯蓄があり、どれを利用している場合でも種類を問わず融資を受ける対象になります。以前は公的住宅ローンがいくつもありましたが、現在は唯一の公的なローンとなっています。

 融資額は財形貯蓄残高の10倍まで(最高4000万円)で、上限は物件価格の8~9割までです。金利タイプは5年固定制。これが財形住宅融資の特徴で、5年おきに金利を見直します。その時に金利が上がっていれば、月々の返済額が引き上げられることになります。

 現在は低金利が続いているので、これよりも金利が低くなり続けていくことは考えづらく、将来的にはいまと同じような金利か、またはいまよりも高い金利になると予想されています。もし金利が上がったとしても無理なく返済できるよう、利用する際はよく考えて決めましょう。

利用するための条件は?

 財形住宅融資の住宅ローンを利用するためには、いくつかクリアしなければならない条件があります。具体的には次のようなものです。

・財形貯蓄(一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄のどれか)を1年以上続けていて、残高が50万円以上であること
・申込日より前2年以内に財形貯蓄の預け入れをしていること
・勤務先から負担軽減措置(利子補給、住宅手当、社内融資)が受けられること
・申込時の年齢が70歳未満であること
・住宅が、住宅金融支援機構の技術基準に当てはまること
・マンションの場合は床面積40㎡以上280㎡以下であること

融資の窓口は?

 これまでの項目でも少し触れましたが、財形住宅融資には窓口が4つあります。
 どの窓口を使うことになるかは、民間企業勤務か公務員か、転貸融資制度を導入しているかいないか、勤務先が財形住宅金融に出資しているかいないか、によって変わるシステムになっています。

 民間企業に勤務している人の場合は、勤務先が事業主転貸融資を導入していれば、窓口は「勤務先」になります。ただし、手続きに手間がかかるため、現在これを導入している企業はほとんどありません。

 勤務先が事業主転貸融資制度を導入しておらず、財形住宅金融という福利厚生会社に出資している場合は、「財形住宅金融」が窓口になり、出資していない場合は「住宅金融支援機構(機構財形)」が窓口になります。また、返済途中で退職した場合は、原則として一括で繰り上げ返済することになります。

 公務員の場合は、共済組合が転貸融資制度を導入している場合は「共済組合」が窓口になり、導入していない場合は「住宅金融支援機構(機構財形)」が窓口になります。

利用資格があるかどうかをまずは確認しよう

 ここで注意が必要なのは、機構財形が窓口の場合、勤務先から住宅取得のために負担軽減措置(利子の補給など)を受けていないと、財形住宅融資を利用することはできないということです。長年財形貯蓄をしていても、会社がこの要件を満たしていなければ融資を受けられません。近年は負担軽減措置をしていない会社も多く、条件から外れてしまう人も多くなっています。

 自分はどの窓口が使えるのか、それ以前に利用資格があるのかどうか、勤務先の担当部署に確認しましょう。

 また、財形住宅融資は、フラット35と一緒に利用することが可能です。
 この2つの住宅ローンを併用する場合は、条件さえ満たせば両方の借入金を合わせて物件価格の100%、つまり全額を借りることもできます。ただし、負担が重すぎて返済できなくなってしまっては困りますので、無理のない返済計画を立てましょう。 

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