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お金は戻ってくるのか? 違約金は?

賃貸契約をキャンセルしたいときはどうする?

2016/02/18 秋津智幸

もしも自分の都合で入居ができなくなってしまったら、賃貸借契約は契約途中や契約後にキャンセルできるのでしょうか? キャンセルしたらお金は戻ってくるのでしょうか? 契約のキャンセルについて知っておきたい基礎知識です。

契約をキャンセルしなくてはならなくなったら

 仕事の都合や、家庭の事情で引越しができなくなってしまったなど、賃貸借契約をキャンセルしなくてはならなくなることもあります。契約の途中や契約後のキャンセルはとても大変です。契約をキャンセルするとどうなるのでしょうか? お金は戻ってくるのか、違約金は発生するのかなど知っていて損はありません。

契約前のキャンセル

 契約前には、入居の申し込みをしますが、通常の賃貸申込みでは申込金等は不要です。したがって、契約前であればキャンセルしても特に金銭面では借りる側に不利なことはありません。

 しかし、お金がかからないからといって安易な申し込みは控えるようにしましょう。申し込みをすると賃貸募集が止まるので、キャンセルをすれば不動産会社や大家さんに多大な迷惑がかかります。ほかにその部屋を希望している人もいたかもしれません。

 申し込みをする、契約をするということは多くの人が関わることなので、キャンセルをするとことはなるべくないようによく考えて意思決定しましょう。

契約途中のキャンセル

 契約途中のキャンセルの場合はどうなるのでしょうか。重要事項説明、契約書に署名捺印し、連帯保証人が必要な場合は連帯保証人の署名捺印がされて契約が成立します。どれかひとつでもかけていると契約は完了していないので、手続きの途中であってもキャンセルは可能です。

 ただし、契約前のキャンセルと同じく、不動産会社や大家さん、間接的にはその物件に入ったかもしれない人にまで迷惑がかかるので、この段階でのキャンセルは本当にどうしようもない理由以外では控えるべきものです。

 なお、もし、この時点までに支払ったお金があった場合でも、宅地建物取引業法では、「宅建業者は取引の相手方が申し込みの撤回を行なった場合は、受領した預かり金を返還しなければならない」と規定しているので支払った初期費用などは全額返金されます。この時点では違約金なども発生しません。

契約成立後の対応は?

 契約成立後はキャンセルでなく、契約の解除ということになるので契約内容にしたがって対応は違ってきます。

 解約しても契約期間すべての家賃を支払わなければいけないということはありませんが、賃貸契約では「解約をするときは1カ月前までに通知してください」などと解約の通知時期が定められています。契約成立後すぐに契約解除しても、通知期限が1カ月前であれば1カ月分の家賃支払いを求められることになります。

 契約に記載があれば違約金が発生することもあります。短期解約についての違約金については特約に記載されますので確認してみましょう。敷金・礼金無料やフリーレントつき物件など初期費用の安い物件にはよくある特約なので特に注意が必要です。

 契約が完了して、入居前にキャンセルした場合。荷物も運び込む前ならば、敷金等満額返金されたケースがあります。契約後の返金や対応は不動産会社や契約内容によって変わります。特約に「契約解除の場合は家賃1カ月分負担」など契約解除についての記載があるので署名捺印する前によく読んで確認しておきましょう。

申し込みや契約はよく考えてから

 管理会社の方針や契約内容によって、キャンセル時に返金される費用は変わります。キャンセルしなくてはならなくなったり、トラブルになってしまったりという場合は、各都道府県にある宅建の窓口や消費者センターなどで相談してみましょう。1日も住んでいなくても礼金は戻ってこなかったり、違約金を請求されたりと金銭的にもかなりダメージがあります。

 キャンセルすることにならないよう、申し込みや契約は慎重に考えてからにしましょう。

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