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失敗しない家具・インテリアの選び方(7)

ソファの選び方(2) 布にする? 革にする? 部屋にピッタリの張り地の選び方と特性

桑田 唯桑田 唯

2016/02/13

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張り地によって変わる雰囲気

以前、お部屋のカラーコーディネートの記事で、面積の広い家具の色で部屋のカラーが決まるとお伝えしました。ソファも面積が広いため、ソファの色はその部屋のテーマーカラーになりやすいです。

同時に、ソファの張り地の素材も重要になってきます。同じ茶色のレザーでも、少しヴィンテージ風の柔らかい雰囲気のレザーもあれば、かっちりして無機質なレザーもあります。ファブリックに関しても同様です。

素材の雰囲気がカジュアルなのかフォーマルなのか、クラシカルなのか現代的なのかという点を見ていくと、自分の理想のお部屋に合った素材を見つけやすいでしょう。

それでは、それぞれの素材の特徴についてお話しします。

ファブリックの張り地でナチュラルな雰囲気に

まずご紹介するのは、ファブリックです。ファブリックは、全体的にお部屋が柔らかくてナチュラルな雰囲気になる素材です。布なので色の種類が多く、チェックなどの柄の張り地もあります。また、起毛のベルベット風の布もあれば、麻のようなさらっとした布もあり、質感のバリエーションも豊富。くたっとしていない硬めの生地を選べば、スタイリッシュな部屋にも自然になじみます。

ファブリックのメリットは、バリエーションの多さと、肌触り。冬でも座面が冷たくならず、通気性がいいので夏でも蒸れにくいです。

ただし、布なのでどうしても汚れやすくなってしまうのがデメリットに。ホコリやダニも発生しやすく、こまめなお手入れが必要です。ソファで食事もしたい場合や、子どもがいる場合は、撥水加工がしてあるファブリックを選ぶか、カバーを取り外せるタイプのものにするのがおすすめです。

本革の張り地で上品な空間に

本革の家具があると、お部屋が一気に上品な雰囲気になります。その分値段が高くなりますが、使えば使うほど風合いがでてきて、一生ものの家具としてつきあっていけるものです。

新品の革は硬い雰囲気のものが多いですが、使っていくうちに柔らかみが増していくのも特徴です。そのため、カジュアルな雰囲気の部屋に合わせたい場合は、ヴィンテージ家具など、ある程度使い込まれた革のソファを選ぶと合わせやすいと思います。

また、ファブリックと比べるとホコリやダニが発生しにくいのも嬉しいポイントです。アレルギーをお持ちの方にもおすすめできます。

一方、デメリットとしては、品質をキープするためのお手入れがやや面倒なこと。革は水に弱いため、汗をかいたり飲み物をこぼしたりして放置したままだと、シミや劣化の原因に。お手入れには専用の道具が必要です。また、直射日光や乾燥にも弱いので、窓から離す、ヒーターの熱風が当たらないようにするなどの配置の工夫も必要になってきます。

また、冬は革が冷えてひんやりとするので、寒い日は座るのがつらいこともあります。気になる場合はクッションやソファカバーで対策するといいでしょう。

お手入れが楽な合皮の張り地

革の上品な雰囲気を再現しつつ、買いやすい価格なのが合成皮革の張り地。人工的な素材なので、水拭きや洗剤で汚れを拭き取ることができて、お手入れがとても楽なのがメリットです。そのため、子どもやペットのいる家庭ではとても使いやすい張り地です。

本革と同じく冬はひんやりとした座り心地になり、さらに本革よりも通気性がよくないため、夏は汗が溜まって蒸れやすくなってしまうのがデメリット。

また、合皮といってもピンキリで、ものによっては安っぽく見える場合も。不自然にテカリすぎていないか、色が自然か、素材のきめが細かいかなど、しっかりチェックしましょう。

本革は使えば使うほど味がでてきますが、合皮の場合はだんだん劣化していくので、適宜買い替えが必要になります。

ファブリック、本革、合皮とご紹介してきましたが、ソファの張り地に関しては、大きく分けてこの3種類になります。どれもメリット・デメリットがあるので、手入れのしやすさ、部屋の雰囲気、長持ちするかなど、どの要素を優先させたいかで吟味してみてください。

次回は、ソファのクッションと座り心地についてお伝えしたいと思います。

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この記事を書いた人

インテリアコーディネーター

大学時代に建築を学び、雑貨バイヤーなどを経てインテリアコーディネーターの資格を取得。海外のインテリアや家具、その国ごとのライフスタイルや歴史に興味を持ち探求中。ワーキングホリデーでパリに滞在する。理想の住まいは、木や石などの自然な素材で作られた、秘密基地のような家。

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