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後悔しない建売住宅の選び方(6/6)

建売住宅の「住み心地」を見きわめるための3つのポイント

菅 正秀菅 正秀

2016/07/18

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★ポイント1★  木材の含水率とビスやボルトの締まり具合をチェック

新築住宅には行政の検査が入りますが、その検査項目はかなり限定されているので、もし不具合があってもそのすべて発見できるわけではありません。そのため、どんな家であっても、住み始めてから不具合や欠陥が見つかることがあります。

そこでここでは、住宅の建築に使用される木材や断熱材について、知っておきたいポイントをお伝えしてきます。特に建築金物は家の強度を決める素材なので、ここでお伝えする基礎知識を知っておいてください。

基礎同様、木材や木材同士をつなぐ建築金物は、家の強度に大きく影響します。家の変形・倒壊を防ぐためのものですから、十分な強度が必要です。ここで重要なポイントは、木に含まれている水の割合を示す含水率と、ビスやボトルの締まり具合です。

木材の含水率は15%以下が望ましいのですが、20%未満なら及第点です。なぜなら、含水率が高い木材は、数年のうちに変形してしまうため、壁や床のゆがみにつながり、不具合の原因となってしまうのです。特に含水率が低いほうがいいとされているのが、2階の天井より下の部分です。含水率のチェックには専用の機器が必要なので、売り主にデータを見せてくれるよう依頼しましょう。良心的な売り主であれば、必ず把握している数値です。

また、基礎と土台、柱と梁(はり)などは金物で固定するので、これらのビスやボルトがしっかり締まっているかも重要なポイントです。もし、ゆるみがあったり、ビスの本数が異常に少なかったりする場合は、欠陥住宅といえます。

新築時にはしっかり締めてあっても、含水率の高い木材を使っている場合はゆるんでしまう可能性があるので、建築から1年経った時点で、増し締めしたほうがいいでしょう。

★ポイント2★  断熱材は手抜きが行なわれやすい

断熱材は家の環境の善し悪しを大き左右します。断熱材の不具合としては、断熱材が少なかったり、そもそも入ってないなかったりとったケースもあります。実は、壁や床下、天井の内部に隠れてしまう断熱材は、手抜き工事が行なわれやすい危険な箇所なのです。

断熱材には、安価な繊維系断熱材と高価な発泡系断熱材があり、建売住宅の場合は前者が使用されることが多くなっています。繊維系では厚さ40mm前後あれば合格ですが、理想をいえば75mm以上あると快適な住居といえます。

建設予算が少ない場合など、当初の設計よりも薄い素材の断熱材が使用されるケースがあります。また、断熱材の隙間が多い場合や、断熱材が固定されていない場合も問題になります。

断熱材は、建物が完成してしまえば、壁や床下、天井の内部に隠れてしまうので、実際に確認をすることはできません。ですが、どんな断熱剤をどれくらいの厚みで使っているのかを売り主に確認してみましょう。すぐに答えられないようであれば、その物件を購入するのは避けたほうがよいかもしれません。

★ポイント3★ 仕上がりもしっかりチェックしよう

最後に、住宅の仕上がりについてのチェックをご紹介しましょう。

まずは雨水排水です。屋根にかかった雨水は、雨どいを通って下に落ち、側溝へ流れ込むのですが、この雨水の通り道が確保されているかをチェックしましょう。そして、外部照明の電線やボイラーの配管など、外壁や基礎に開いている穴に雨水が入らないようシーリングしているかのチェックも忘れずに。

窓周りでは、柱のふちに水平器をあて、水平垂直を確認します。傾斜があると、ゆがみにより窓の開閉がスムーズにいかなくなってしまいます。ドアや引き戸も同様に、何度も開閉して、がたつきやゆがみがないかを確認します。

室内の床に関しても傾斜のチェックは重要です。ビー玉などを数個置いて、特定の方向にすべてのビー玉が転がっていく場合は傾斜があると考えられます。

また、照明やスイッチ、コンセントの位置が使いやすい場所に設置されているかを、実際に生活している様子を想像しながら確認します。階段も同様に角度がきつすぎないかどうかをチェック、物を持っているところを想像しながら上り下りしてみましょう。

気に入ってしまうと、すぐにでも契約してしまいたくなるものですが、はやる気持ちを抑えて、じっくりと時間をかけて仕上がりをチェックしておきましょう。そうすることで、後々のトラブルを防ぐことができます。

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この記事を書いた人

株式会社フェリーズディア 取締役チーフコンサルタント

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 1958年、大阪府大阪市生まれ。創価大学法学部卒業。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。 一生に一度の買い物ともいえる住宅の購入をアシストできる人材を育成し、業界の健全な発展に貢献すべく活動中。

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