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リフォーム予算と費用の賢い決め方(5)

階下への防音対策にかかる費用は?(1/3ページ)

森田祥範森田祥範

2016/01/30

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天井裏の「吊り木受け」で2階の音を遮断

木造2階建て住宅で暮らす人の悩みとしてときどき耳にするのが、「1階にいると2階の音が気になる」というもの。リフォームでこの悩みを解決するには、どうすればいいのでしょうか。

2階の音や振動が気になる場合、考えられる原因はふたつあります。ひとつは、1階天井裏の構造に問題がある場合。もうひとつが2階の床材に問題がある場合。

構造に問題がある場合とは、天井裏に「吊り木受け」という部材を使っているかどうか。


吊り木受けという緩衝材を使うことで2階の音や振動の伝播を防いでいる

一般的な木造住宅では、2階の音や振動が1階に伝わらないよう、2階の床と1階の天井が構造的に切り離されています。2階の床を支える梁と、天井板を吊り下げる吊り木とを直接つなぐのではなく、吊り木受けという緩衝材を間にはさむことで、2階の音や振動の伝播を防いでいるわけです。

ところが、こうした構造を採用せず、梁と吊り木を直接つないでいる家屋もときに見受けられます。そうした住宅の場合、2階の音や振動がどうしても1階に響きやすくなります。

そこで、リフォームで1階天井や2階床を張り替える場合、同じタイミングで「吊り木受け」を追加する工事を行なうと、2階の物音が気にならなくなります。追加の費用は、1階天井側から金物を使って加工する場合は6畳1室あたり1万5000円前後から。2階床側から加工する場合は6畳1室4万円前後からになります。

次ページ ▶︎ | 2階床材に遮音性能の高いものを使う 

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この記事を書いた人

モリタマネジメント株式会社 代表取締役

宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、ファイナンシャルプランナー、増改築相談員、二級建築施工管理技士。 LATUバリ建築スクール(インドネシア、バリ)ディプロマ取得。 1952年生まれ 兵庫県出身。早稲田大学卒業後、積水ハウス株式会社に入社、特建事業部(ゼネコン部隊)に配属。主に土地所有者の土地有効利用を中心とした営業に18年間従事する。また自社集客手法の独自企画や金融機関等のセミナー講師も務めて実績をあげる。 在籍期間の完工実績棟数は387棟。全国特建事業部表彰(特建営業300人中1位)、社長表彰(全社営業3800人中2位)、全社チーム別獲得粗利益表彰(全社全900チーム中1位)などの記録多数。退職するまでプレーイングマネージャーにこだわり続けた。 94年に建築リフォーム会社を設立し、現在まで22年間でテナントビル・マンション、店舗、住宅などのリフォーム工事を中心に約4000件余を完工。不動産の事業化プランニング、賃貸収益物件 (テナントビル、マンション)や店舗の収益最大化手法には定評があり、不動産オーナーの熱烈なファンが多い。 2009年、中小企業コンサルを目指して「ナニワの再建屋」桂幹人の門をたたき薫陶を受ける。桂幹人の実践的コンサルティングと自らの経験とを融合させた「モリタメソッド」を完成した。11年、多くの事業家を実践指導し、新たな事業を創る実践コンサルティングを開始、賃貸ビル・マンションオーナーの満室セミナー、工務店の脱下請け事業構築セミナー、中小企業経営者の新規事業構築勉強会(実践的指導)主催。また経営者、営業幹部の個別コンサルティングも行なっている。 指導先業種は、建設業、工務店、リフォーム会社、鉄工所、内装業、建設資材問屋、自動車輸出入業、子ども服セレクトショップメーカー、自費診療専門整体院チェーン、ブライダルを手がける呉服店、ヒーリングサロン、多店舗展開の美容室、大阪黒門市場マグロ専門店、デザイン事務所の新規事業支援等多岐にわたる。

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