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フリーランスや自営業者やって損なし! 「国民年金」セコセコ増額術

小川 純小川 純

2019/11/13

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イメージ/©︎123RF

2年で必ず元が取れるのがミソ

取られるばかりで、不安がなくならない年金。そんな年金だが、最初のお題はちょっと投資で、少しだけれど、多めにリターンを取ろうというお話。

とはいっても、超セコイお話なのであまり期待はしないでほしい。また、この方法は自営業や今はやりのフリーランスといった国民年金を納めている人限定の方法である。

その方法は「国民年金の付加年金制度」というもの。

制度自体はてとてもシンプルで、月々の国民年金保険料の月額1万6410円(令和2年3月まで)にプラス400円支払うことで、年間の年金額が「200円×付加保険料納付月数」で増額するというものである。

たとえば、10年のあいだこの付加年金をプラスすると、「200円×120か月」の年額2万4000円が増えるといわけだ。この例では月額にすると2000円と、金額にしたら大したものにならないが、この制度のミソは2年で払った保険料の元が取れるというところ。計算式で見ると次のようになる。

(支払額)400円×12か月×10年=4万8000円
(受取額/年額)200円×120か月=2万4000円

そのため国民年金だけの自営業やフリーランスの人、個人事業で賃貸経営しているオーナーにはオススメというわけ。もちろん、増額分は生きている限り続く。しかも、「年金の繰り下げる受給」も適用されるので、最高で3万4080円まで増額される。

ただし、この制度が利用できるのは、年金の払い込み期間が480カ月までになる。なので、会社勤めで厚生年金に加入していた人であっても、定年後に学生時代の国民年金の支払いが未納であったり免除されて期間があってトータルで払い込み期間が480カ月に満たない人は、60歳以降も国民年金に任意加入の際には利用できる。あるいは、扶養の配偶者が夫が定年時に60歳以下の場合、国民年金への加入が必須になるのであれば、使ってみてもよい制度といえるだろう。

やるならクレジットカード払いとのセットで考えたい

もう1つ、取られるばかりの年金の支払い額を少しでも減らしてちょっと得をしよう(一矢報いよう?)というのが、国民年金保険料の「2年前納制度」だ。

国民年金の前納は、6カ月、1年、2年の3種類があって、1年間前納すると3500円が割引になる。しかし、これを2年前納にすると、月払いであれば39万5400円(令和元年)の保険料が38万880円の1万4520円が割引になる。

また、17年からはクレジットカードでの支払いができるようになっていて、支払いには当然、ポイントも付与される。仮に1%のポイントが付くクレジットカードであれば、およそ3800ポイントも加わり、合計で1万8320円、保険料がおよそ4.6%をお得にできるというわけだ。

また前納といっても、会社に勤めるなどして国民年金から厚生年金に変わったり、亡くなった場合は、経過していない部分については返金される。元手はかかるが、どうせ取られるなら、支払額を少しは少なくできるわけで、余裕資金があるのならこうした方法ありかも?

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この記事を書いた人

編集者・ライター

週刊、月刊誌の編集記者、出版社勤務を経てフリーランスに。経済・事件・ビジネス、またファイナンシャルプランナーの知識を生かし、年金や保険など幅広いジャンルで編集ライターとして雑誌などでの執筆活動、出版プロデュースなどを行っている。

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